三井不動産ビルマネジメント様では、働き方変革推進室が主導する、会議改革プロジェクトのお手伝いをさせていただきました。1年半かけて、じっくり改革を進めていった結果は?プロジェクト事務局の4名のみなさんにこれまでを振り返っていただきつつ、感想やご意見をうかがいました。
私がこの会社に中途入社して、一番違和感があったのが会議の時間だったんです。
どんなところに違和感あったんですか?
働き方改革にあたり、残業時間などいろいろ課題がある中で、会議に使っている時間を削減できないだろうかと。この働き方変革推進室では失敗を恐れずにやりたいことにチャレンジできる雰囲気だったので、会議にフォーカスした取り組みを行いたいと思いました。
なるほど。会議改革は社内でできると思うのですが、なぜコンサルを入れようと思ったんですか?
色々とチャレンジしたのですが、全然上手くいきませんでした。。 (笑)
そうですか。(笑) どういうところがうまくいかなかったんですか?(笑)
自分たちで何かを考えて、それを社員にやってもらって、その結果を見てどうこうって判断したかったんですけれど、思ったようにはなりませんでした、、、
出だしからつまずいたんですね。手段じゃなくて社員の巻き込み方のところから。
そもそも僕らも、良い会議というものがよくわかっていなかったですね。不安な状態の中でチェックして、評価も曖昧で、「今日会議に来ていた彼の役割は何だったんだろう?」って言われたこともありました。
会議のスキルもなかったし、基準もなかった。それは失敗しますよね(笑
良い会議を知らないので、みんな今のままでいいと思っていました。だから変えられないんですよね。会議に種類があることもたぶん知らなかったですし。
みんな課題認識はボヤッとはあるんだけど、自分事になると「いや、自分たちはできているし」みたいな感覚があったんじゃないかと思います。出来ていないことをみんなに実感してもらうためには、誰か外の人にお願いしないと気がつけない、という状態だったと思います。
なるほど。知らないことだらけの人たちが、手探りで改革しようとしていたんですね。それはうまくいくはずがない。それでコンサルを入れようと思われたんですね。
ところで、数あるコンサルの中から、なぜ園部牧場を選んだのでしょうか。だって、牧場ですよ。羊とか跳んでますよ。よく選ぶなと思うんですよね、本当に(笑)
園部さんにやっていただいたトライアルの研修で、楽しいな、これはいいと思ったのが一番ですね。私、もともと研修はすごく嫌いで、前職ではアポイントを優先して研修を欠席したりもしていたんですが、そんな私が受けたいと思うくらいなんだから、間違いない!と思ったんです。
私は、トライアルの時に、短い時間で人の特徴を見抜いてしまう園部さんがすごいと思いましたね。羊とのギャップがすごかった(笑)
ギャップ、それよく言われます。この人何者なんだろう??と。でも中身はしっかりしているので、みなさんギャップを感じられるようです(笑)
次に、プログラム内容についての意見や感想を聞かせてください。
今回は、
1. きちんと理論を学ぶ(ファシリテーション講座、コミュニケーション講座、ロジカルシンキング講座)
2. プロファシリテーターのデモンストレーションを体験、体感する
3. 実際にファシリテーションにトライし、フィードバックをもらう
これらを基本路線とし、さらに工夫したのが、
4. 実際の業務内容をテーマとして取り上げる
5. まずは会議を改革したいという思いを持っている人からスタートする(応募制)
こういった点を重視してプログラムを組み立てたのですが、いかがでしたか。
すごく良かったです。理論を学び、プロの技術を目にしたことで、前のめりになる人が増えたなっていう実感がありました。
研修って、一方的に何かを与えられて、その結果「その事は知ってるよ、だけどやる機会はないよ」という風になりがちですけど、今回はそうではなく「知って、見て、自分の仕事で実践する」という、本当に良いサイクルのプログラムになっていて、それがうまくいった理由なのかなと思いました。
研修というよりもプロジェクトとして組み立てましたもんね。実際の仕事を扱うことで参加者の本気度が高くなりましたよね。
あと、普段一緒に働いているメンバーでチームを作ったので、共通言語などをわざわざすり合わせる必要がなく、自然に参加できる環境だったっていうのもすごく良かったのかなと。
なるほど。チームで参加してもらったのが良かったんですね。
さらに、良い意味での強制力があったと思います。今回、応募制で、チームメンバーで参加していて、実際の業務内容を扱っていて、さらに園部さんの前でファシリテーションするという、「もう逃げられない」っていう状況があったから、少しだらけちゃいそうでも頑張ってやれたのかなと。
なるほど。ゆるやかな強制力ありましたよね。
事務局としては、ずっと応募制でやってきていたので興味を持ってくれる人をどれだけ増やせるかがポイントだと思っていましたし、もちろん集客できるように段取りはしましたが、思っていたより人が集まるようになり、また、この活動について知ってくれている人も増えていったので、すごくうれしかったです。
参加者の満足度も毎回ほぼ100%でしたからね。参加してくれたら満足してもらえるものになっていったと思っています。
自分の身近なところでは、会議をする際に、アジェンダはマストだとか、きちんとゴール設定するということが、自然とできるようになってきているのを感じますね。特に井岡が、本社移転という大きなプロジェクトで社員に向けていろんな場面でいろんな説明をしていたのですが、「今日のプログラムのゴールはこれです」と最初に明確に示すようなやり方をしていて、ここでやったことがすごく影響しているなと。さらに、それを見た人によって、「こういう風に説明するとわかりやすい」ということが広められていると思うので、大きな一歩が踏み出せていると思います。
福島さんは働き方変革推進室の上司という立場でメンバーのことを良く見られていますね!井岡さんは一番使う場がありましたよね。
本当にたくさん使いましたね。プロジェクトメンバーのほぼ全員が園部さんの研修を受けたのですが、みんな役立ったと言っていましたし、今後クライアントが移転する際に、このような研修を提案するのも手だよねと話していました。これは通常の移転サポートから考えると新たな気付きだったと思いますね。
私の感覚としては、比較的若い人たちが素直にたくさん使ってくれていて、良い広がりが社内に浸透し始めているように思います。会議も、KJ法を活用すれば誰もが平等に意見を言えて、今まで感じていたモヤモヤがすっきりしますし、こういう会議の仕方をすれば、結果として会社も良い方向に進む。これはもうやらない手はないって、私自身も思いましたから。あと、園部さんが「使用しているテキストは社内フリーです!」と言ってくださっていたのを、谷口さんがコンスタントに社内に周知してくれたのも良かったのかなと思います。
僕のテキストは社内フリーです。みなさんの会社の会議が良くなるお手伝いをさせてもらっているのですから、それは当然だと思っています。活用していただけて良かったです。引き続き、社内で好きなだけ使ってください!その方が会社としての成長にもなりますし、興味を持ってもらえる人も増えてくると思います。
ところで社内で活動報告をされたそうですが、経営層の反応はいかがでしたか。
良かったです!私は今までそういう場で発表する機会ってなかったのですが、こんなに好意的に受け入れられたのは珍しいそうです。幹部の反応も、ポジティブな反応か、ネガティブだったとしても前向きな反応でした。
谷口のプレゼンの仕方に対する反応がすごく良かったのが印象に残っています。資料の出来映えも良かったし、説明も分かりやすかったという声がありました。彼女はすごく力が付いたんだと思いますね。一方で、経営層からは、すぐに全社に広めたいっていう感覚を持たれるのですが、会議改革は1日だけのマス研修のようなやり方ではうまくいかない。半年程度の時間をかけていくプロセスが大事だと思うので、その辺りのギャップは感じましたね。
「もっとすぐに広められないのか」というようなことはすごく言われます(笑
でも、絶対そこは譲らなかったよね。
丁寧に、じりじり攻めていくのがいいと思います。負け戦はしない。確実にひとつずつ陥落させるみたいな。(笑)
個人的には、社長に「最近僕、成長した気がするんです」と言ったら、社長が「本当にそう思うよ」と言ってくれたのがうれしくて。谷口の成長も認めてくれていましたし。ちゃんと伝わっているんだなと思いました。
成長は間違いなくしていますよ。しかも劇的に。研修の時もよく言っていますが、ファシリテーションもコミュニケーションもそんなに難しいことではないけれど誰も教えてくれなかったわけで、無免許で運転していた人が免許持ったら当然段違いな差が出る。僕もみなさんの成長はすごく感じましたよ。
僕は、今回のような仕事では、発注元である事務局のみなさんの支援も意識させていただいています。同じ目線で、みなさんに寄り添ったつもりですが、感じたことがあったら教えてください。
参加者に対しても、私たちに対しても、うちの会社の社風に合った言葉がけやアドバイスをしてくださっているのをすごく感じていて、その辺が、園部さんについていきたくなるポイントなんじゃないかと思っています。
研修後に、事務局のための振り返りの時間をとってくれていたのがうれしかったですね。事務局としては、やっぱり参加者の様子や反応は気になるので、レビューをその日のうちにもらえたのはありがたかったです。
当社の雰囲気や、私たちの事情を配慮しつつ、でも、会社のためにはこうした方がいい、ああした方がいいと、芯を持って、親身になってレビューしてくださったのがすごく印象的でした。だから、園部さんが言うならそうだよねってなる。
あれはみなさんのためでもあり、僕のためでもあります。参加者がいて、事務局がいて、コンサルがいる。やっぱりチームなので。これがバラバラになるとアウトだと思っています。加えて、僕は普通のコンサルとは違って、みなさんと同じ事業会社出身、ずっとみなさんと同じ仕事をしてきたので、その目線の方が強いと思います。みなさんの会社に転職した気持ちで、自分の会社なんだから良くしたいみたい!という気持ちで取り組んでいます。
では最後に、僕の、園部牧場の良いところを、ありったけ教えてください!
良かったことがたくさんありすぎて!本当に大好きです!!うちの会社のために最善の策を練ってくださったことに、本当に感謝しています。
ありがとうございます!
研修を受けた人がみんな園部さんを覚えているという抜群の印象。そして、1回受けただけで、良かった、楽しいかも、自分にもできそうだと思わせてくれるところがすごいなと。
なんでそう思うのですか?
やっぱり受講者への寄り添い度がすごい。「どうですか?」「パスもありです」と言って無理なくいろいろ引き出してくれるので。
フィードバックをもらえるのもいいですよね。園部さんは、できているところも言ってくださるので、ここは伸ばすべきところだっていうのを自分で認識できるし、それがあるからこそ、できていない部分ももっと頑張ろうっていう前向きな気持ちになれる。
当たり前すぎて気づきませんでした(笑
人は強みを伸ばした方が早く成長しますよね。
メンバー同士でファシリテーターの良かったところを言い合うっていうのも良かったです。聞いている方もすごくうれしそうだったし。ああいう機会は今まであまりなかったので、そういった場を提供いただけたのは良かったですね。
雰囲気づくり、場づくりですね。
あとは、園部さんはお金にがめついニオイがしない。(笑) 費用対効果は抜群でした。
ちなみに、個人的には、私「枠、超えました」!!園部さんが超えればいいのにって言うから超えてみました。一般職から総合職に。今まで以上に充実しています。
すごい!良かった、枠超えましたね!これから津曲さんの活躍の幅が広がりますね!!すごくうれしいです。枠を超える人が現れて、本当に良いプロジェクトですね!
良いプロジェクトって、振り返って楽しかったっていうのが絶対条件だなと思っていて、そういう意味では、これは本当に良いプロジェクト、自信をもっておすすめできるプロジェクトだなと思っています。
僕はこれまでにいろんな方とお仕事させてもらっていますが、情熱を持った事務局の方とやると、仕事はほぼうまくいくんですよ。今回も、リーダーの谷口さんの情熱はすごかったし、他のみなさんからも熱を感じていました。一緒にやらせていただいて非常に楽しかったです。ありがとうございました!!
また3期もスタートしますが引き続きよろしくお願いいたします。
まず初めに、御社で会議改革を行うことになった背景を教えてもらえますか。